このページは、いろいろな魚について書きます。
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ブリとヒラマサの違い!?

知っているようで一般の方には区別が付きにくい、ブリとヒラマサの違いを書きます。

写真上がヒラマサ。下がブリです。パッと見た感じではあまり区別が付きません。
ヒラマサには黄色いラインが入っています。


写真上のヒラマサは、写真下のブリに比べて体の厚みが薄いです。
ヒラマサの肛門の横には鋭い棘があります。
ヒラマサは、かなり強いウロコを持っています。


ちょっと見にくいのですが、上アゴが違います。ブリ(ガンド)は角ばっている
のに対し、ヒラマサは丸みがあります。


FLYING FISH [トビウオ]

トビウオは硬骨魚綱、ダツ目、トビウオ亜目、トビウオ科に属し、サヨリと近縁でダツやサンマと遠縁の魚である。海の表層近くで暮らす小型魚で、体は細長い紡錘形である。体は大きな円鱗で覆われているが剥がれやすい。トビウオは暖流性の魚で、大平洋の熱帯部の南西諸島海域から黒潮の暖流に乗って、台湾から南日本の海域に広く分布する。

5月頃から日本の近海に姿を現し、背中は黒潮の色そのままの濃い青色で、腹は銀白色でみずみずしい光沢がある。表層近くを群れで泳ぎ、日本海へは対馬暖流に乗って入り、富山湾には5月から沿岸性のツクシトビウオやホソトビウオなどと共に姿を現す。


産卵は春から秋まで繰り返すようである。日没後に沖合いより沿岸に接近し、大型海藻の繁茂する海中林や流れ藻のある近くで雄雌が群れで併泳しながら産卵、放精する。孵化後、約30日で体長約1.5センチになり、下顎に一対の短いヒゲを生じ、約60日目に体長5センチになるとヒゲが最大に達する。全長35センチになり、約2年程で一生を終えるようである。

[地方名]
富山県   ツバクロ・トンビ・ダンボ・トンボ
北陸    ツバクロ・トンビ・ダンボ・トンボ
新潟県   ツバクロ・タチョ
東京都   ホントビ・トビ・トビノウオ
関西    トビ
山陰・九州 アゴ・アク・ツバメウオ

トビウオ類は種類も多く、日本近海では6属29種が見られる。外海や沿岸の表層水域にいる典型的な魚であるが、その名の示すように海面を飛び、空中飛行の習性を発達させた唯一の魚である。体の骨格面においても強くて軽く、より遠くへ飛ぶ為に消化器系もまっすぐで腸は短く、食物である大型動物プランクトンを早く消化して体外へ排出する仕組みになっている。
浮き袋も長くて大きく、大量の空気が貯蔵できるなど、空を飛ぶ鳥類にも似た消化法や構造の持ち主である。

トビウオの空中飛行の習性は、海の深みから襲ってくる捕食大魚から逃れる為に水中から空中へと発達した技術飛行のようである。トビウオの大敵は、シイラ、マグロ、カツオ、カジキなどの大型肉食魚類で、最大の敵はシイラのようです。富山湾でも真夏の陽光が波間を照らす頃、シイラやバショウカジキが湾内を回遊する。この頃はトビウオの洋上飛行が良く見られる。
切迫する危険を知らせるのは、トビウオの優れた視覚と、水中の振動を感知する機能のようである。あれだけの体重を空中へ持ち上げるには、敵が接近してからではちょっと水面に飛び出る程度で、すぐ落下してしまう。だから十分に推進力が出せるほどの距離から敵の接近を感知しなければならない。それでトビウオは表層魚でありながら大きな目を持っており、さらに他の魚では側線器官が体側真中にあるが、トビウオは下腹部にあり、水中の振動をいち早く感知して行動するようです。

トビウオは直線飛行ばかりではなく、右へ左へと方向を自在に変えるようです。特にシイラはトビウオが飛行を始めると、その影を追って泳ぐほどの知恵者なので、逃げ手のトビウオも決してそのまま着水する事はなく、必ず方向を変えて敵をはぐらかそうとします。

また飛ぶ方向は風に乗る為、風の吹いている方向に向かって飛び立つ。飛び立つ初速は、時速50キロを越すといわれています。飛行時間は数秒から十数秒で、普通は海面すれすれだが、高い時は50センチ以上、4メートルも飛んだという報告もあり、飛行距離においても100〜400メートルも飛んだとの報告もあります。
グライダー方式なので、途中で原動力が尽きると急速に落下してくる。その為、トビウオは続けて飛行する場合、尾びれを下げ、頭を上にした姿で着水するようである。そして尾びれで水面を強く叩いて速く助走し、再び原動力をつけて飛行する。
特に、大型捕食魚に追われている時は、何度も方向を変えながら、右へ左へカーブして飛ぶ。そして飛行を続ける必要のない時は、体を水平にするか、頭をやや下方に向けて着水し、急いで水中に泳ぎ込むようです。

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JAPANESE COMMON SQUIDO [スルメイカ]

スルメイカは軟体動物門、頭足綱、ツツイカ目、開眼亜目、アカイカ科、スルメイカ亜科、スルメイカ属の回遊性のイカである。体は10本の腕のある腕部とひと続きになった頭部、内臓を包む外套膜の胴部からなる。

各腕には吸盤が2列に並んでいる。タコのものとは違った角質環があり、吸着するための6〜14個の鋭い歯がある。眼は透明な膜のある閉眼型ではなく、眼球が直接海水に洗われる開眼型である。

口器は腕に囲まれて真ん中にある。胴の背中には弾力性のある軟甲がある。体色は全体に赤褐色の濃色で、背側に暗色の縦帯がある。

スルメイカは、南は東シナ海から北は千島、沿海州、サハリン西岸、オホーツク海に分布する。日本近海の固有種で、最も普通に見られるイカで、特に、九州近海から対馬暖流域に多い。

生まれた時期によって、夏期発生群、秋期発生群、冬期発生群の3系群がいるようである。いずれの群も東シナ海から日本海の西部の海域で発生し、稚仔は対馬暖流に運ばれ日本海へ、黒潮に運ばれて太平洋側へ、索餌回遊をしながら北上し、夏頃には北海道付近の海域に達し、秋頃より交接や産卵のために南下回遊する。それで回遊経路にあたる各海域が漁場になる。

夏期発生群は5〜8月に生まれ、主に日本海の山陰から山形県沖の海域に分布する。翌6月頃には成熟したものが、冬生まれの若い個体に混ざっている。3群中で最も小さく少ないようである。

秋期発生群は9〜11月に生まれ、日本海全域の沿岸から沖合いを広範囲に回遊し、胴長27〜35センチになり、大型で3群中で最も大きな群である。

冬期発生群は12月〜翌3月に生まれ、太平洋側と日本海に分布し、胴長24〜27センチになる中型の群のようである。

[地方名]
富山県 マイカ
静岡県 ムギイカ(伊豆)
福岡県 マツイク
長崎県 ガンゼキ
全 国 マイカ

スルメイカは大きな群れで行動する。昼間は水深約100メートル層にいるが、夜間になると表層近くまで浮上して索餌する。普段、2本の長い触腕を頭部の前に揃えた8本の腕の中に隠して遊泳する。餌生物に何喰わぬ顔で近づき、脊椎動物の眼に匹敵する視野範囲の広い眼で距離を測り、実に素早い動きで触腕を伸ばして挟んで捕らえる。他の腕で抱え込んで口器へ運び、キチン質の口器(からすとんび)で噛み砕き、歯舌で擦りおろして食道に運ぶ。

オキアミ類、ヨコエビ類など浮遊性甲殻類を中心に、イワシなどの小型の魚類を捕食する。しばしば共食いもあるようです。

スルメイカは外敵のアザラシ、クジラ、サメ、マグロなどに襲われる事も多い。危険に遭遇すると体色を黒っぽく変え、直腸と直結している墨汁入れに貯蔵された墨を瞬間的に漏斗を通して海中に吐き出す。スルメイカの墨は、タコのような煙幕状効果ではなく、粘液を多く含んだネバネバした墨の塊を吐き出して敵の眼から逃れるもので、影武者の身代わり効果で攻撃の目標をそらして身をかわしている。

富山湾のスルメイカの漁期は大きく分けて夏と冬である。通称『夏イカ』は5月下旬から7月下旬にかけて湾内一帯や沖合いの冷水域周辺で、小型漁船で一本釣りされる。また俗称『冬イカ』は12月から3月にかけて一本釣り、定置網、八艘張網で漁獲される。スルメイカの寿命は1年とされる。

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BLACK SCRAPER [ウマズラハギ]

ウマズラハギは、カワハギ科、ウマズラハギ属の沿岸性の魚です。成魚になると産卵期に雌の頭部・背緑はほぼ直線状に、雄の頭部・背緑はやや膨らむ。

ウマズラハギは北海道以南の日本各地、韓国沿岸、黄海、東シナ海、西シナ海、アフリカ沿岸などの海域に広く分布する。水深200メートル以浅の大陸棚から水深100メートル前後の岩礁域や砂泥底域に生息する。



ウマズラハギは大きな群れをつくって泳ぐ事が多く、昼間は中層に、夜間は底層に周期的に垂直移動を行っているようである。よほど周囲に大きな変化が起きない以上、背ビレを頭部から尾部に向かって波状に小刻みに動かして群れでゆっくり泳ぐ。特に、岩礁帯に棲むものには縄張りをつくるものがでてきて、その場を侵すものには背ビレの棘を立て、体色を変えて威嚇する。さらに執拗に相手の背ビレ、尾ビレを口で突いて追い回して攻撃する。

ウマズラハギは、早いものでは1歳魚の体長17センチ前後で成熟するが、ほとんどは2歳魚の体長21センチ前後で繁殖行動に加わる。産卵期は海域によって異なるが、大体5〜7月頃で、群れで岩礁域に来て、ホンダワラなどの繁茂するガラ藻場や砂泥底の岩礁域で産卵が行われる。

[地方名]
富山県 コウモリ・コンゴリ・バクチコキ
北海道 チュンチュン
静岡県 ウマズラ
岡山県 バクチウオ・ツノギ
和歌山 ナガハゲ
高知県 ハゲ

成長につれて深みの岩礁帯に移り、昼は中層に、夜は下層にいるようである。産まれた年は成長が早く、6ヶ月程で全長約15センチになる。1歳で全長約18センチになり、2歳で約22センチ、3歳で約25センチ、全長約30センチになる。

ウマズラハギは唇は小さいが、上下のアゴに先端が刃物のように極めて丈夫な歯が、上下12本ある。その顎歯のあるアゴを動かす上顎筋と下顎筋は極めて良く発達しており、力も強く、堅いものでも噛み切ってしまう。また、口に海水を含んで吹き付け、海底の砂泥に穴を掘ってトビムシ、ゴカイなどを捕食する習性がある。さらに、味覚が良く発達している尖った口先で触って、まずい餌は無視する習性もある。

ウマズラハギは沿岸域を群れをつくって回遊する為、黒潮や対馬暖流の影響を受けて、昭和45年頃から全国的に大繁殖した。昭和55年には北海道や日本海北部沿岸に大群で押し寄せ、オホーツク海にまで出現した。富山湾では昭和58年頃から多く漁獲されるようになった。日本海を北上する対馬暖流によって運ばれ、回遊したものと考えられている。しかし、ウマズラハギは大敷網で大量に水揚げされても、体の皮はヤスリのようで、一緒に捕れた魚も擦れて市場価値が下がり、そのうえ頭部の背ビレの1本の棘が漁獲作業に支障をきたす為、漁業者にとっては招かざる客のようであった。

ウマズラハギの大形の物は血合筋が少なく、肉質も硬く白身で小脂型の魚なので、現在では無毒なフグの代用として見直されている。富山湾では一年中その姿が見られるが、秋から冬に多く漁獲され、大きなものは刺身、薄づくりにされ、肝和えは独特の風味がある。塩焼き、煮付け、鍋物にされる。中型のものは干物に加工され、小型のものは肥料や飼料にされている。

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BIGFIN REEF SQUID [アオリイカ]

アオリイカは軟体動物、頭足綱、ツツイカ目、閉眼亜目、ジンドウイカ科に属し、日本では北海道以南の沿岸各地に生息するイカで、特に九州、沖縄に多い。また、ハワイ以北の西大平洋、インド洋の海域に広く分布している。

体はコウイカ類によく似ているが、石灰質の甲(貝殻)はなく、ヤリイカの背骨と同じ薄い軟甲があるので、ヤリイカやケンサキイカと同じ、ツツイカ類の仲間である。

頭部には極めて発達した眼と漏斗があり、眼は閉眼型のイカなので、透明な膜がある。(ホタルイカやスルメイカには膜がなく、目は直接眼球が海水に洗われる開眼型である。)


[地方名]
富山県 スミイカ、クロ、モイカ、アオリ
九 州 ミズイカ、バショウイカ(瀬戸内海)
沖縄県 シロイカ
全 国 モイカ、アオリ

アオリイカの体は、生時は透明で内臓まで透けて見え、その為ミズイカと俗称される。水揚げされると透明感のある灰色になり、やがて鮮度が落ちると透明感がなくなって乳白色に変わる。寿命は普通1年で胴長20センチ(体重1.5キロ)になり、35センチで2キロに達する。中には45センチを越え体重3キロになるものもいる。

腹側の漏斗の向きを自由に変え、そこから噴出する水流の強さを調整して体軸を360度何れの方向にも回転させる事で、海中を前後左右、自由自在に泳ぐ事ができる。そのジェット推進の泳ぎは、1秒間に3m以上の敏感な動きをするようである。

また視覚は良く発達していて大きな眼は180度の視野を持っていて、体の周囲全域が視界に入るようである。餌となる小魚やカニ、エビなども容易に見つけ、静かに素早く接近して瞬時に2本の触椀を伸ばして引き寄せ、8本の腕で包み込み、腕の中央部の口球内の上あご、下あごで噛み切り、おろし金のような歯で潰しながら食べる。水槽内での観察では、小魚を捕らえると最初に頭部を切り落とし、一番栄養豊富な腹から食べ、最後に尾部を切り落とす。非常に効率の良い食行動で、攻撃的な肉食者である。

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JAPANESE SEA BASS [スズキ]

スズキは北海道南部以南の日本各地、朝鮮半島、黄海、東シナ海、南シナ海の各沿海に分布する。南日本に多く、内湾の沿岸や外海の岩礁に生息する。さらに河口付近の汽水域にも出現し、かなり上流まで川を遡る。体色は背側が青灰色で、腹側は銀白色である。若魚の時は体側と背鰭に小黒点が散在する。しかし、中国沿岸のものは成魚でも黒点がある。

スズキは多くの個体では雌で3歳の終わり、雄では2歳の終わり頃に生殖可能となり成熟する。雌の卵巣は10月上旬より肥大を始め、11月末には急に肥大し、12月に最大となり、1月末には小さくなる。産卵期は、東京湾や瀬戸内海では10月〜2月下旬、土佐湾や九州沿岸では11月〜3月、日本海では12月〜1月中旬で、日本の沿岸では南部海域ほど産卵期が長いようである。

水温が下がり始める秋頃から深みに移動を始め、やや深みの50〜80mの沿岸の急深な岩場や湾口近くの岩礁に移動して、越冬しながら産卵するようである。産卵の適水温は10度前後のようです。

スズキは1ヶ月で全長約15ミリになり、6ヶ月で5センチ、10ヶ月で16センチ。1年で約25センチ、2年で約35センチ、3年で約45センチ、4年で約55センチ、5年で約63センチ、6年で約70センチ、7年以上生きて全長1メートル程になる。

体長10センチ以下のものがコッパ。体長15〜18センチのものがセイゴ。体長35〜60センチのものがハネ、フッコ。体長60センチ以上のものがスズキと呼ばれる。また、越冬の為に深みへ移動するものや、川から海へ下ってくるものを『落ちスズキ』と呼び、抱卵して太っているものを『ハラブトスズキ』、産卵を終えて別種のように痩せたものを『ヤセスズキ』と呼んでいる。
[地方名]
富山県 セイゴ・ススキ
関 東 セイゴ・フッコ
関 西 セイゴ・ハネ・ススキ
新潟県 ニュウドウ
三重県 マタカ
高知県 カワスズ

索餌活動は、幼魚期では表層水温が5度以上あれば活発であるが、未成魚や成魚では餌生物の日周活動と深い関係があり、明け方と夕暮れ時が活発である。成魚は群れで行動する事はなく、中層で少し頭を上げて静止しているようにしている。体の後ろ半分を柔らかく左右に振って、ゆっくり泳ぐ。静止したり進んだりを繰り返し、高速で泳ぐ事はあまりない。

スズキは大食漢で、小魚などの餌生物を視覚によって捕らえるが、多くは顔面にある側線感覚器で餌生物の振動をとらえ、突進するように近づき、上顎よりも突き出した下顎の受け口ですくい上げるように丸呑みする。だから、跳躍するエビ類や不規則に泳ぐ魚には好奇心を示して行動するが、よほどの空腹時以外は餌生物を長く追い回して捕食する事はない。

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CUTTLE FISH [コウイカ]


コウイカは本州中部、瀬戸内海以南から中国、台湾、フィリピンなどの南シナ海に分布する。季節的に深浅移動し、小規模な南北回遊を行う。

コウイカはアオリイカと体形が良く似ている。アオリイカやヤリイカなどのツツイカの仲間は甲が柔らかく、薄い弾力性のある軟甲(俗に骨という)があり、Squid と呼ばれる。これに対してコウイカは背中側の筋肉と内臓の間に薄い膜に包まれた甲(Cuttlebon)があり、この甲を持つコウイカ類は Cuttle fish と呼ばれる。
この甲(動物学的には貝殻)は舟形の多孔質の石灰質で軽く、浮標の役目を持っている。イカの仲間は呼吸の為に頭部と外套膜(がいとうまく)の隙間から取り入れた海水でエラを洗い、酸素の少なくなった水を漏斗から勢いよく噴出する。この水流の強さによって緩急自在に、前後左右に遊泳を行う。アオリイカなどでは主に漏斗から噴出するジェット水流による遊泳で浮力を保っているが、コウイカでは体内の石灰質の甲の浮力で、平衝を保って遊泳する。また、外套膜の内側には肛門、生殖腺の開口、排泄孔が開いている。

[地方名]
富山県 コウイカ・スミイカ・ハリイカ(全国一般)
愛媛県 マイカ・シイカ・コイカ(瀬戸内海)
長崎県 マイカ・シイカ・コイカ

コウイカは沿岸の100m以浅の砂泥底に生息する。生息水温は幅広く5〜25℃である。夜行性で昼間は海底の砂泥底に潜っている事が多い。普通、大きな群れをつくらない。冬が近づくと沖合いの深所から沿岸に移動して行動することが多くなる。視覚は良く発達しており、海底の岩場に近づいて岩穴などのオキアミ、エビ類、カニ類、シャコ類、小型の魚類を見つけると静かに接近する。

普段は脇の付け根にある袋のポケットに入れている触腕の射程距離に獲物が入ると、目にも止まらぬ速さで2本の触腕を繰り出す。触腕の先端部にある吸盤は細かい20数個の歯の角質環で、その吸盤で吸い付けて捕らえ、引き付けて腕の中央部にある口の口球内に運ぶ。カラストンビと俗称されるキチン質の口器で噛み切り、特有の小さな歯が並ぶ歯舌ですり潰して食べる。

コウイカの体表の皮膚には無数の色素細胞が分布している。さらに、外套膜の筋肉には神経が素晴らしく分布・連携しており、脳からの指令はほとんど瞬時で筋肉を収縮し、色素細胞を伸縮させて、周囲の環境に合わせて体色を変化させ、保護色の効果を高めている。また、捕食魚に襲われたりして危険に遭遇すると、瞬時に体色を黒っぽく変え、墨を吐き出して煙幕を張り、敵の攻撃を巧妙に避けながら行方をくらまして自己防衛する。またその危険度に応じて漏斗の括約筋を調整して墨の量を加減する高度な機能を持っている。

孵化後約100日で胴体が約10cm、200日で約15cmに達するが、その後の成長は鈍く、寿命は1年で約18cm、体重600グラムになる。中には胴体が約30cmになるものもいる。

コウイカは群れをつくらないので漁獲量は少ないが、春から初夏にかけてが旬のようである。多量に吐き出す墨は、西洋で古くから調理に用いられている。日本では、イカ墨、黒作りなどの塩辛の加工調味料として利用されている。絵の具の茶褐色『セピア色』は、コウイカ属の学名 Sepia (セピア)からである。和名は、胴内に石灰質の舟形の甲を持っている事から、『甲烏賊』と呼ばれる。墨袋がかなり発達して大きく、釣り上げると筋肉が緩み、多量の墨を出すので『墨烏賊』、甲に小さな棘があるので『針烏賊』とも呼ばれる。

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[トラフグ] OCELLATE PUFFER

トラフグはオホーツク海沿岸以南から東シナ海、黄海、中国沿岸に分布する。日本では本州中部以南に多い。普通、海底が砂または砂礫地になっている沿岸寄りの海域では中層から下層に棲み、16〜23℃が適した水温範囲のようである。季節的には深浅移動を行い、春には沿岸域に接岸し、産卵を終えて水温が上昇する夏場近くには沖へ、冬には沿岸寄りの深みや外海で越冬するようです。
トラフグの体はずんぐり型なので、体をあまり動かさず、鈍重で早く泳げないようです。普通の魚は尾部と尾鰭を使って泳ぐので体の後半の筋肉が発達しているが、フグでは退化している。その代わりフグは、体の後方の背鰭を動かす筋肉が発達していて、同時に左右同方向に動かして泳ぐ。また普通の魚は尾鰭を左右に振って推進力をつけるが、フグでは舵としての役目しかない。その為、フグは潮流に乗って長距離の回遊をするようです。

トラフグの歯は嘴状(くちばし)で、中央で左右に分かれ、上あご、下あごにそれぞれ2枚で合計4枚の歯板からなっている。この歯板は多くの細かい歯が1枚の板状にくっついた融合歯で、堅くて切れ味が良く、カツカツと音をたてながら二枚貝、巻貝、ウニの殻などを噛み切ってしまう。だから、釣り糸も容易に切られ、もし誤って指を入れると大怪我をするほどである。また、ほとんどの魚には眼瞼(がんけん)がないが、トラフグは眼を閉じる事ができる。フグの眼の周囲には皮膚の襞(ひだ)があり、これを眼瞼のように使って閉じる。夜間は頭と背を出して、砂中に体を埋めて眠っている事が多い。

[地方名]
富山県 イガフグ
新潟県 クマサカフグ
山口県 ホンフグ
大分県 モンフグ
香川県 オオフグ  全国一般には、フグ、フク

トラフグの摂餌行動は主に昼間に行われ、口から海水を吸い込んで、盛んに吹き付けて餌を探す習性がある。また、外敵に襲われ身に危険を感じると、海水を吸い込んで腹部を大きく膨らませ、体表の小さい棘を直立させて、外敵に食べにくく見せて威嚇する習性もある。この腹部を膨らませる習性は、ふ化後、約2週間目の仔魚期から始まり、幼魚期になると吸い込む水量が増すにつれて胃の一部が特殊な袋になっていき、成魚では体の2〜4倍の大量の海水を飲み込み、胃の両端の筋肉を締め付けて溜め、肋骨のない腹部を膨らませて大きく見せる。海水を加圧して胃に送り込むとき、口を堅く閉じた時の歯ぎしりでギーギーと発音するようである。

トラフグの産卵期は、中部以西の海域では3〜6月上旬で、日本海側では5〜7月のようです。雌は約3歳で全長約40センチ、雄は2歳で全長約35センチで成熟するようです。産卵は、湾口の岩礁の間でやや流れのある水深20メートル前後の砂礫底に産卵床をつくる。雌が径約1.3ミリの球形の沈性の粘着卵を産むと、雄は放精する。全長約40〜60センチの雌は、1回の産卵で約50〜200万粒をすべて産出する。後は、直ちにその場を離れてしまう。

一方、雄は産卵床に留まり、卵を守りながら、次の雌が来て産卵すると再び放精する。雄は産卵期の終わりまでに3〜4回程、産卵床に来る雌と産卵行動を行うようである。卵は水温18℃前後で、約9日間で全長約2.8ミリで孵化する。約1週間で卵黄を吸収して全長約3.5ミリになる。30日目には全長約9.5ミリの稚魚となり、体の背面に棘が現われる。3ヶ月目には全長5センチを超して若魚となり、胸鰭に後方に白く縁取られた黒色の円紋と、後方に3個の小黒斑が現われてくる。夏近くになって、全長7センチぐらいになり、秋頃には約20センチ近くに成長する。

生後1年で全長約25センチ、2年で約32センチ、3年で約42センチ、4年で約47センチ、5年で約52センチ、6年で約55センチ、寿命は10年程で約70センチにもなるようだ。

『フグは食いたし命は惜しい』と言うように、トラフグのフグ類独特の毒を持っている。このフグの毒はテトロドトキシンと呼ばれ、神経系を阻害する強い致命毒である。青酸カリの300〜1000倍の毒性があります。フグ毒は一般に卵巣、肝臓などの内臓に多く、種類によっては皮膚、血液、筋肉にまで存在するようです。トラフグでは卵巣と肝臓が強毒で、腸は弱毒。精巣、皮、肉、血液は無毒である。フグの毒力は種類や生息地、季節、個体、器官などによってもその有無や毒量が異なる。また、同種でも、日本近海の物は無毒であっても、南方海域で捕れた物は有毒であったりする。

昔から『菜種の花の咲く頃はフグを食うな』と言われるように、産卵期から秋にかけては毒力が高まる為、この時期の物はほとんど料理に用いられないようである。ところで、このフグ毒はフグ自身が作る毒ではない。フグの胃の中を調べると、魚類の他に甲殻類、貝類、棘皮動物、環形動物、海綿動物など多種にわたって餌としている。実は、フグ毒物質は自然界に広く存在していて、まず、海底のデトリタス(堆積物)の中の細菌によって作られ、それを餌にするゴカイ、貝、カニ、エビ、ヒトデなどの体に入り、これをフグが餌とする食性上の食物連鎖によってフグの体内で生理的に濃縮されて蓄積する物と考えられる。

この毒はフグ自身にとって外敵に襲われた時の自衛にならず、また、
人工受精されて人工餌で育成されたものは無毒のようである。フグ毒の被害は人間だけでなく脊椎動物、原索動物、節足動物に対しても猛毒のようだが、タコを除く軟体動物、環形動物、棘皮動物、腔腸動物には効力がないようです。

フグは平安時代からよく食され、毒死する者が多かったので『河豚食禁止令』が度々出されたようである。フグによる中毒症状は食後30分位に始まり、遅くても4時間内に発症する。死亡までの時間は食後1時間30分ぐらいが最も早く、普通は4〜6時間が多いようである。症状は、まず嘔吐と唇や下のしびれが始まり、指先や腕、足の知覚が麻痺する。頭痛や腹痛を伴って運動麻痺を起こし、さらに血圧が低下し、呼吸困難となり、意識が混濁し、最後は呼吸中枢の麻痺で窒息死する。

富山湾では、トラフグは定置網などで漁獲されるが多くはない。旬は12〜2月頃で、フグ料理専門店などでは、刺身の薄づくり、フグちり、空揚げ、白子焼き、白子酒、ひれ酒などに料理される。古書によるとフグは『鰒』と書き、怒腹脹(怒ると腹を脹らます)の意から『布久』と名付けられたとある。また、腹を膨らませて泳ぐ形が瓢(ふくべ)に似ているからフグになったともある。中国大陸の各河川には、毒性の弱く遡河する習性のあるメフグがいて、古くから豚に匹敵するほど旨い河魚という意から『河豚』と書かれ、それが日本に伝来してフグの表記になったようである。トラフグは白と黒斑の模様から虎フグと呼ばれる。

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[マダラ] PACIFIC COD

マダラは厳寒の海域に多く棲み、オホーツク海、ベーリング海、北大平洋、日本海に分布し、分布の南限は日本海域と相模湾以北の大平洋岸です。北方の水域では水深20〜30メートルの比較的浅い所にいるが、本州の沿岸では水深140〜300メートルの大陸棚及び大陸斜面の海底近くに群れをつくっている。富山湾では海底谷を生活の場として利用しているようです。

スケトウダラよりも沿岸性で大きな移動はしないが、マダラには普通4歳以上で体が比較的長くて体色がやや濃く、岩場に居着いて回遊しない根ダラ(磯ダラ)と、体が肥満して体色が淡く、沖合いを群れで回遊する沖ダラがいる。
しかし、小規模な季節回遊も見られ、寒冷な北の海域では夏季に浅海部へ索餌(さくじ)回遊し、冬季には比較的深い海域に移動して産卵を行うようです。また、富山湾や日本周辺の海域では夏季に深みへ索餌回遊し、冬季は沿岸部に来て産卵するまったく逆の深浅移動を行っているようです。

産卵期は南で早く、北ほど遅い傾向があり、富山湾では12〜3月頃で沿岸の底層水温が10℃に近づく頃に産卵場にきて産卵し、産卵後は大部分が底水温5℃以下の深みの生息場所へ移動するようである。

水温7℃前後で2週間ほどでふ化し、稚魚は約4ミリである。5〜6月頃の底曳き網や手操り網に3〜6センチの幼魚が多数入る事がある。その後10センチ程に成長する頃から、徐々に表層から底生活に移るようです。

1歳で16センチ、2歳で31センチ、3歳で48センチ、4歳で57センチ、5歳で64センチで、早いものは4歳から多くは5歳で体重3キロを超すと性成熟に達する。その後は毎年7〜8センチずつ成長し、8歳で90センチ余りとなり、10歳で約1メートル、体重20キロを超え、寿命は13〜14年と推定されている。一生に10回程産卵する長寿で精力的な魚である。しかし、親魚になるまでの生存率は低く、10数尾である。

[地方名]
富山県  イボダラ・コボダラ・マイダラ
石川県  スイボウ
北海道  タラ・ホンダラ・ポンダラ(小型のもの)
福島県  ホンダラ
神奈川県 ヒゲダラ(小田原)
京都府  タラ・ユキ
兵庫県  アカハダ

稚仔魚期ではプランクトン、小甲殻類や軟体動物の幼生を食べ、表層生活に入った10〜20センチではオキアミ、小型長尾類、端脚類を食べ、底生活に入った20〜25センチの若魚時代には小型長尾類、ゴカイ、頭足類、カニ類、カレイ類、大小様々で近辺にいるものは何でも食べる。

40センチ以上の成魚になるにつれて、魚類、甲殻類、頭足類、貝類、ヒトデなど、遊泳動物や底生動物へとメニューは極めてバラエティーに富み、時には自分の体の1/3に達するスケトウダラまで丸ごと飲み込んでいる。胃の中の内容物を調べると、約100種程の餌生物が確認された。極めて貧食で年毎に40%以上の体重を増加するようである。この雑食性で旺盛な食欲は、寒冷な海では当然必要な生態行動のようである。

200海里時代になって遠洋漁業が縮小された為、マダラの漁獲量は減少傾向である。主漁期は産卵期を中心に行われ、北部日本海の産卵場の漁獲水温は2.5〜5℃ほどの低水温であるが、富山湾では10℃以下のようである。

近年、マダラの産卵群の多くは4〜5歳の若い親魚が多いようであるが、マダラはサケ・マスのように一生に一度だけ産卵する魚とは違って、長生きして産卵を続ける生態的特徴を持つだけに、やっと親魚になった若い時代に多く漁獲されることは資源保護の面から良い事ではないように思われる。

しかし、食物連鎖から見れば、マダラのような魚食性の魚類は、他の魚類やカニ・エビ類などの商品価値の高い種類を多量に食べる事から、どうしても人間と競合してしまうのはやむを得ないようである

平成15年3月8日の新聞によると、青森県の今季のマダラ水揚げ量が、わずか約11トンにとどまり、過去最低となったようです。1989年には約1300トンの水揚げがありました。百分の1にも満たない大不漁です。

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 [ヒラメ] BASTARD HALIBUT

ヒラメ属魚類の中でアジア側に分布する唯一の魚類で、北はサハリンから南は朝鮮半島沿岸、東シナ海、香港にまで分布する。日本近海では、北海道から九州に至る沿岸各地の水深100〜200メートルの岩礁域周辺の砂泥底に生息する。

ヒラメは夏から冬にかけて深場で生活し、早春から初夏には沿岸の水深40〜60メートルの浅場に現れ、索餌や産卵の為に季節的に深浅移動する。中には広範囲に回遊するものもあり、日本近海では東北群、関東群、北部および南部北海道群、北日本群、中日本群の系群があると言われている。各系群は生息範囲内で、夏から秋には暖流の広がる方向に向かって北へ移動し、秋から春先には南下移動するようである。


[地方名]
富山県 メビキ・ミビキ
福島県 ホンカレイ
高知県 オヤニラミ
山口県 ヒダリグチ(有明海)
大分県 オヤフコウモン(長崎県・佐賀県)
東京都 オオグチカレイ(関西・東北・西日本・中国地方)

ヒラメは雄が体長30センチ、雌が体長40センチ程になると成熟する。冬から早春にかけて生殖腺が急に肥大し、水温が15℃以上になると沖合いから岸に寄ってきて、水深50メートル近くの浅海で産卵するようです。産卵は南で早く北で遅いようで、東シナ海では1〜3月に、本州中部以南の太平洋側では2〜4月に、日本海では3〜5月に、東北・北海道では6〜7月のようです。一産卵期間は3〜4ヶ月も続き、何度も産卵する多回産卵である。夜半から日の出に産卵する。最終的には約50万粒から100万粒ほど産出する。

ヒラメの成長は早く1年で約24センチ、2年で35センチ、4年で55センチ、5年で60センチ、9年以上で全長80センチになると推定されている。

ヒラメは底刺網や底曵網、定置網で漁獲され、冬期間が旬である。特に1〜2月の産卵期前のもの『寒ヒラメ』と呼ばれ、脂がのって最も味が良い。

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 [ホタルイカ] FIREFLY SQUID 

ホタルイカは、島根・鳥取沖、若狭湾、能登半島、新潟沖などに至る日本海全域と、北海道以南、相模湾、駿河湾、熊野灘、韓国東海岸など、日本近海に広く分布している。普通は水深200〜600mにいるが、約1,300mでも生息が知られている。特に、富山湾では3月下旬から姿を現わし、7月上旬まで産卵のため大群で回遊し、湾奥深くまで接岸するので有名です。
富山市の常願寺川右岸から魚津市信濃浜まで約15H、沖合約1,300mまでの海域が『ホタルイカ産卵群遊海面』として昭和27年3月29日に特別天然記念物に指定されている。


[地方名]
富山県 マツイカ・コイカ

3月下旬から富山湾岸海域はホタルイカの一大漁場となる。早朝、網が引き揚げられる度に慌てて編目にしがみついて強烈な発光。たも網ですくい揚げられる度に青色の火の玉のように発光する。また、ホタルイカがあまりにも渚に寄り過ぎて浜辺に打ち上げられて、強力な発光の腕を振り回す様子は、青色の宝石が転げ回るのに似ている。地元ではこれを『ホタルイカの身投げ』と呼んでいる。

ホタルイカは普通、水深200〜600m(水温5℃〜1℃)の深部に生息しているが、そこはわずかながらも太陽光が届いている所である。上からの光を背に受けると、海底からはホタルイカの姿がシルエットとして浮き上がり、捕食魚に見つかりやすくなる。そこでホタルイカは上から差し込んでくる光と同程度に同調した光を腹部の発光器から下向きに発光して、上からの光の中に溶け込んでしまうのである。ホタルイカの体内には周りの明るさと自分が放つ光を同調調整できる精巧な仕組みがあるようである。
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 [マアジ] JAPANESE HORSH MACKREL

マアジは暖海性の回遊魚で、北海道南部から朝鮮半島、東シナ海に広く分布し、大陸棚を含む沖合から沿岸の中層、下層の底層に生息し、南の海域ほど大きな群れで回遊しているようである。
日本沿岸の各海域に分布するマアジは、主要産卵場である東シナ海から、九州沿海の系群の個体・卵・稚仔魚は黒潮に運ばれて大平洋へ、また、対馬暖流によって日本海の沿岸各地へ運ばれて成長するようである。
各地の海域には内湾定着群沖合回遊群の2型があり、内湾定着型は淡黄褐色で体が丸みを帯び、体高が比較的高くてキアジと呼ばれている。
一方沖合回遊型は沖合で群れて回遊生活をしていて、背中が暗黒色を帯び、体は大きいがやや細長くて
クロアジ(沖アジ)と呼ばれている。キアジは春夏期発生群で、クロアジ型は冬期発生群に相当するものと考えられている。
[地方名]
富山県  アジ
和歌山県 オニアジ
広島県  ヒラアジ
香川県  ゼンコ
近畿地方 ホンアジ

マアジは満1歳で全長約18cm、満2歳で約22cm、満3歳で約25cm、満4歳で約27cm、満5歳で約30cmになり、寿命は6〜7年ぐらいと推定され、中には全長約40cmの物もいる。
全国的に巻網漁が普及し、マアジは一網打尽に大量に乱獲された為、小型早熟化し、資源量の復活が懸念されている。近年、静岡県・三重県・高知県・愛媛県などの諸県では、近海で採捕した幼魚で養殖が行われている。また、近海産の大衆魚であった物が高値の魚となり、アジの開きや干物加工の原料はオランダ・アイルランド・ノルウェー・韓国・インドネシアなど、海外産のマアジ属の種類が使用されているようである。

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 [トヤマエビ] COON STRIPE SHRIMP

トヤマエビは、日本海側では福井県以北から北海道、朝鮮半島東岸、沿海州、サハリンに分布し、太平洋側では北海道東南岸、オホーツク海、ベーリング海など北大平洋に広く分布する。日本海側では水深170〜300mの大陸棚斜面に生息する。北へ行く程その生息水深は浅くなる。

トヤマエビは、同じタラバエビ属のホッコクアカエビ(アマエビ)と同じく、雄性先熟の性転換をする。したがって、小さな個体はすべて雄で、大きな個体はすべて雌である。


トヤマエビは体長14cm前後から産卵するようである。産卵期は3〜5月のようで、径約1.3mmの受精卵を約6000粒産卵し、約10ヶ月間、おなかで抱卵して、翌年の1〜3月に孵化させるようである。



昭和30年代(1955〜)、トヤマエビは富山湾の水深180m前後で大量に漁獲され、宝庫的な存在であった。富山湾で最初の資源調査が行われたとき、『トヤマエビ』と標準和名が付けられたエビである。
昭和35年(1960)頃までは年間150t以上も漁獲され、当時、鮮魚店に並ぶ俗称『赤エビ』とはトヤマエビが主体で、ホッコクアカエビ(アマエビ)の姿は少なかった。しかし、昭和60年(1985)頃からトヤマエビの漁獲量が減少するにつれ、それに取って替わってトヤマエビより深部に棲むホッコクアカエビの資源が開拓された。今では日本海の味覚の代表のように漁獲されているが、この種も富山湾では減少が続いている。

この種のエビでは、性転換しながら抱卵親になるまで年数がかかるので、一旦枯渇すると資源の回復が懸念される。現在、その対策として富山湾の深層水を利用した種苗の生産・放流が県水産試験場で試みられている。

富山湾のトヤマエビは小型底曵網やエビ籠などで漁獲されていた。エビは海の生き物の中でも長生きし、腰の曲がった老人を連想させるため『海老』となり、長寿でめでたいと縁起物とされていた。

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[ブリ] YELLOWTAIL

ブリはスズキ目、スズキ亜目、アジ科に属する仲間です。
カムチャッカ南部から台湾沿岸にかけて回遊するが、日本、朝鮮半島、沿海州南部が主な生息海域です。
17℃前後の、水深50〜70mまでの水域を好み、暖流の強い春から夏にかけて、北海道沿岸や朝鮮半島東岸北部まで北上する。秋頃になると暖流が弱まり水温が下がり始めると、沿岸沿いに九州や東シナ海まで南下する。
[地方名]
 
富山県 ツバイソ→コズクラ→フクラギ→ガンドウ→ブリ
 関  東   ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ
 関  西   ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ

ブリは成長段階のサイズによって呼び名を変えていく出世魚です。ブリの魚方言は多く、
全国で100種類もあります。一般に体重が10kgを超すものをブリと呼んでいます。

ブリは北上南下の回遊を繰り返し、1年目で全長32cm、2年目で50cm、
3年目で65cm、4年目で75cmになり約60万粒、5年目で80cmで100〜
140万粒、85cm以上では150万粒の卵を毎年産卵し、7年ほどで体長約1.2m、
体重約17kgほどになると一生を終えるようである。

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[ホッコクアカエビ]  PINK SHRIMP 俗称/アマエビ

ホッコクアカエビはアマエビと呼ばれて馴染みの深いエビである。
大平洋の北部やオホーツク海、ベーリング海、さらにカナダ東岸からグリーンランド、ノルウェーなど北極海を取り巻く寒冷な海に広く分布する。

水深50〜100mで水温−2〜5℃に多く生息している。

日本海では、朝鮮半島、山陰以北の沿岸や北海道沿岸に分布し、主に水深200〜600m
に多く、日本海固有の冷水域に棲んでいる。

[地方名]
富山県 アマエビ、アカエビ
新潟県 アマエビ、ナンバンエビ
北海道 アマエビ、アカエビ、ナンバンエビ

満1年で体長約4cmになる。その後脱皮成長をして2年で体長約5cm、5年で約8cm
10年で約11cm、そして13年で約13cm以上になると推定されている。

生後2〜3年になると生殖巣が発達して雄として成熟し、5〜6年で雄としての交尾を
終えた後、生殖巣の雄性部分が退化消失して、同じ固体で雌に性転換する。
大部分は6年目で体長約9cmになると初回の産卵をし、翌年の7年目で孵化させる。

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[白えび] Pasiphaea Japonica


[形態・生態]
体長6〜7cmの中深層性(生息水深40〜240m)のオキエビ科に属する小型のエビである。生態は白色透明で脚部や尾部など部分的に薄い紅色をしていて、死ぬとすぐ白く不透明になる。日本近海、インド洋、地中海、大西洋に広く分布しているが、漁業として漁獲が行われているのは富山湾だけである。

[漁 獲] 
 白えびは、富山湾の神通川河口、庄川河口、常願寺川河口などの『あいがめ』と呼ばれる海底谷の水深100〜300mのところに生息している。それを長さ200〜300mの特殊な底曳網を使って獲る。なお、漁獲期は4月〜11月である。

 世界中に白えびの仲間が約30数種いると言われています。日本での白えびの仲間は一種だけです。今まで、駿河湾、千葉県沿岸、紀伊半島、豊後水道などで採集されていますから、日本中に住んでいるといえるでしょうが、漁業によってたくさん漁獲している所は、上記の3ケ所です。

 新湊市では、昭和44年『庄川河口の沖合2Hのおぼれ谷』を市の文化財に指定し、白えび漁場の保護を行っています。漁業は江戸時代から盛んに行われていたようですが、いつ頃からということは、はっきり分かっておりません。スケソウダラの胃中に沢山の白えびが見られた事から漁業が始まったと言われています。
 
 明治大正時代には、600隻ぐらいの船が白えび漁業を行っていたようですが、現在では33隻が行っており、4〜11月までの間で、年間400トン程度を漁獲しています。

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 [マダイ] RED SEA BREAM

北海道の東部や北部、琉球列島を除く日本各地、朝鮮半島南部、東シナ海、南シナ海、台湾に分布し、日本周辺では九州近海や瀬戸内海に多く、大平洋沿岸ではやや少ない。暖海性の魚であるが、水深20〜200mの岩礁や砂礫底のある中層から下層に棲んでいる。また成長の各過程で棲み場所を変えていくようである。

[地方名]
富山県 アカダイ・タイ・コダイ(小型魚)
北 陸 アカダイ・タイ・コダイ
東京都 オオダイ・タイ
広島県 ホンダイ(大阪和歌山高知佐渡)・タイ

食性の方はアミ類、多毛虫類、カニ類、エビ類、ナマコ類、魚類、イカ類、クラゲ類、海藻類、ウミグモ、シャコ等の多種多様な大型の底生生物を食べ、雑食の食性を拡大する。

特に、『エビでタイを釣る』の例のとおり、タイはエビが大好物である。あの映えるような美しい朱紅色の体色は、エビのお世話にならなければならないのであります。

エビはカニの甲殻には赤色の色素アスタキサンチンが多量に含まれており、それを食べるマダイは自然美容食を取っているようなものである。

マダイは地域によって成長度に差があるのですが、だいたい生後1年で15cm、2年で23cm、3年で30cm、4年で35cm、5年で40cm、6年で45cm、10年で60cmとなる。
寿命は20年以上といわれ、1m以上の大きさになり、老年魚では体高が低くなり背肉も落ちて体色が黒ずんでくる。

最近、放流マダイ、養殖マダイ、ニュージーランド・オーストラリア産の豪州マダイ、西アフリカ産のアフリカマダイ、大西洋のヨーロッパマダイ等など、世界のマダイの近縁種たちがしばしば食卓に姿を現わす。マダイの旬は、春の産卵に入る前と、体が充実してくる秋頃である。縄文遺跡からも骨が出土するほど長い付き合いの魚です。肉質は淡白で風味があり、刺身、塩焼き、煮物、鍋物と料理の用途は広く、頭、中骨、皮、真子の卵巣、白子の精巣とまったく捨てるところがないのです。